乳酸菌のシロタ株はヤクルトでお馴染み

シロタ株はヤクルトが長年研究してきた宝

シロタ株と聞いても正直「?」になってしまう人は今でも多いと思います。

ヤクルトに入っている乳酸菌と言えば、多くの人が「ああ!」となるのではないでしょうか。

このシロタ株は、ヤクルトが社運をかけて75年以上もの歳月、 研究を続けている乳酸菌です。

正式には、L.カゼイYIT 9029と言いますが、ここではシロタ株で統一します。

シロタ株を発見したのは、医学博士の代田稔さんで昭和5年に胃液や胆汁にも負けない乳酸菌、 ということで発見に至りました。

その後も研究開発が続けられて、昭和10年に乳酸菌飲料ヤクルトとして発売されました。

耐酸性であるので、生きたまま腸に届き驚くことに排便の時まで生きているということで、 プロバイオティクス効果が期待されています。

またヤクルトは特定保健用食品にもなっていますので、 その効果は公的に認められています。

ちなみにヤクルトから発売されている飲料のネームの後ろに付いている数字は、 シロタ株の億単位の数です。

ヤクルト400ならば、400億個のシロタ株が含まれているということです。

一部には、該当しないヤクルト飲料もありますから、 商品表記などを読んで判断してください。

便秘予防にシロタ株

乳酸菌はビフィズス菌を増やすことは知られていますが、シロタ株はその割合が高く、 4日間でシロタ株を100億個摂取した実験では、腸内のビフィズス菌が3倍に増え、 悪玉菌が5分1にまで減少したという結果を出しています。

このことからも分かるように、シロタ株には、 強力な腸内環境を整える作用があります。

乳酸菌としての力は実証済みですから毎日でも摂取すれば、 酷い便秘に効果があるのは言うまでもありません。

腸内の悪玉菌が激減するということは、便秘の源を根絶するようなものです。

便秘もさることながら、o157のような感染症にも効果があります。

シロタ株が腸の中で定着した時、o157が100分1にまで減少したという結果も報告されています。

食中毒のもとにあるベロ毒素の濃度を飛躍的に下げることから、 溶血性尿毒症や肝臓障害にも効果があるとされています。

強い殺菌性が特徴のシロタ株なので、便秘の他にも多様な腸内トラブルに対応できます。

乳酸菌の中でも実に身近にあるものなので、入手も容易なのが魅力ではないでしょうか。

中には効果が高くても通販でしか手に入らないものも多い中、 ヤクルトの飲料はどこでも見つけることが出来るので、消費者としては安心ですね。

花粉症にも効果があるシロタ株

毎年花粉の季節になると、目がかゆくなったり鼻水が止まらなくなったりと 落ち着く暇なく日常生活を侵食してゆく花粉症ですが、 乳酸菌に改善効果があるということに気づいている人は、少ないかもしれません。

花粉症を含むアレルギーは、免疫細胞のTh2が過剰に増殖することで引き起こされます。

Th2を沈めて免疫のバランスを取るのが、Th1という免疫細胞です。

シロタ株には、Th1を増やすための補助的な役割をすることで、 花粉症の症状を落ち着かせることができるのです。

ヤクルト中央研究所は花粉症患者の中で、中程度から重症までの患者の花粉症発症を 遅らせる効果がある可能性も確認されています。

マウス実験において、アレルギーを引き起こすIgE抗体を抑制する働きが認められたからです。

花粉の季節になったら、小まめにヤクルトを飲めば症状も改善されるかもしれませんね。

ガンにも!?シロタ株の力

誰もが恐れるガンで命を縮める人は数限りなくいます。

願わくば誰しもガンになりたくないと思います。

乳酸菌の中でも殺菌性の高いシロタ株ですがガンにも効果があるということで、 注目を浴びています。

40歳~55歳の女性にアンケート調査を行ったところ、乳がんに罹患している女性で、 シロタ株の含まれる乳酸菌を摂取した回数が平均週4回以下だったのに対し、 乳がんになったことのない女性では平均週4回以上シロタ株を含む乳酸菌を摂取していたことが分かりました。

なぜシロタ株が!?と思われるかもしれませんが、ヤクルトが75年研究開発しているシロタ株乳酸菌は、 その特徴において胃酸に強いことが挙げられます。

そして生存率も高く、排便時に生きたまま排出されるシロタ株もあるのです。

生きたまま腸に届く乳酸菌は他にもありますが、 シロタ株はその中でも群を抜いて生命力が強いのです。

生きたまま腸まで届く事く乳酸菌でも、実際は腸に届いた時には瀕死の場合が多くあります。

そこから悪玉菌と戦うべく、乳酸を作り出すまで行くのは至難の業です。

勿論乳酸菌は死菌になったとしても役割を果たし、腸を元気にする一翼を担います。

ですが、シロタ株がガン予防に良いとされるのは、o157のような感染症を殺菌するほどの高い殺菌力と、 時には排便時にも生きているという生命力が規格外だからです。

腸内環境を良くして悪玉菌を駆逐することで、 発ガン性物質を全身に巡らせるような所まで持っていかない、 迅速な効き目がモノを言うのでしょう。

ガン予防のためにも、折に触れ飲みたい乳酸菌飲料ですね。

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