乳酸菌にはどのくらい種類があるの?

乳酸菌の数と種類

腸内の乳酸菌の数は、個人差がありますが1億~1000億個と言われています。

善玉菌全体でみると、たったの0.1%以下しか生息していません。

しかし、乳酸菌は糖を分解して乳酸を作り、腸内を弱酸性に保ち、悪玉菌を増やさない為に日夜働いています。

種類は数千にも上ります。

日々この日本でも乳酸菌の研究がなされていますので、新たに発見される乳酸菌も非常に多いです。

今後まだまだ、増えていく可能性が高いのです。

現在発見されている乳酸菌は、それぞれに特色があります。

その特色を知ることで、自分が欲している乳酸菌をピンポイントで摂取できます。

腸が引き起こす様々な疾患に、多様な種類の乳酸菌が対応しますので、 症状ごとにおすすめの乳酸菌を紹介したいと思います。

便秘改善に効果のある乳酸菌

乳酸菌を摂取する人の目的別で一番関心が高いのが、便秘改善ではないでしょうか。

腸内トラブルの筆頭といえば、便秘だからです。

腸の中を健全化し善玉菌で満たすために、 乳酸菌は多様な働きをします。

腸内に悪玉菌が蔓延らないように環境を整えたり、乳酸菌が短い寿命を終えると、 今度はビフィズス菌の餌になり善玉菌を増やす為に力を貸します。

こうして便秘を改善に導く乳酸菌の中でも便秘に特に効果のあるものは、あまたあります。

乳酸菌自体の使命が腸内環境を改善するものなので、乳酸菌と名のつくものは、 ここに挙げずとも全て効果があると断言できるほどです。

しかし、ピンポイントで乳酸菌の種類を知りたい方のニーズもありますから、 乳酸菌の中でも特に便通を良くするものを紹介します。

・ラクトバチルス・アシドフィルスL-55株(l-55乳酸菌)

オハヨー乳業が発見した新しい種類の乳酸菌です。

悪玉菌に作用して、有害物質を抑制し、腸の蠕動運動を促し、便秘改善に効果をもたらします。

胃酸への耐性も強いので、腸まで届きます。

悪玉菌抑制効果としては、大腸菌・黄色ブドウ球菌・リステリア菌などに効果を発揮します。

・ラクトバチルス・カゼイ・シロタ株(乳酸菌シロタ株)

ヤクルトに含まれているのが、乳酸菌シロタ株です。

乳酸菌シロタ株は通気嫌気性菌といって、酸素がなくても増殖可能です。

耐酸性もあり、非常に強い乳酸菌なので、多様な種類の乳酸菌製品に使われています。

乳酸菌シロタ株の良いところは便秘の元凶である悪玉菌を減らし善玉菌のビフィズス菌を増やし、 大腸菌群を弱体化させるところです。

便秘を改善するので、皮膚の健康も良くなりニキビ予防にもなります。

・ラクティス乳酸菌

ラクティス乳酸菌は、大豆由来の植物性乳酸菌です。

腸内に元々生息している乳酸菌を増やすことができることで、従来にない効果が期待されています。

元々生息している乳酸菌は、増殖して乳酸を作り出します。

酸性に保たれた腸内を作り出すことができるので、自然と整腸作用が高まります。

しかし、ラクティス乳酸菌は長く飲み続けることで、効果が出るようなので継続して摂取する必要があります。

・ラクトバチルス・ブレビス・サブスピーシス・コアギュランス(ラブレ菌)

ここ数年非常に人気の高い通称ラブレ菌ですが、日本生まれの乳酸菌です。

蕪の一種の「すぐき」から発見されました。

悪玉菌を抑えて、便通を良くすることで知られていますが、 癌やエイズに対しても予防効果があることで、更に注目が集まっています。

便秘にも効果があり、さらに難病にも効果が期待できるという種類の乳酸菌も中にはありますが、 ラブレ菌は一歩前に出ている印象です。

・ペデイオコツカス・ペントサセウス(P・ペントサセウス)

漬物の中に幅広く含まれている乳酸菌です。

知らずにP・ペントサセウスを摂取していることも多い乳酸菌です。

キムチなどに多く含まれています。

植物性なので腸内で生きている乳酸菌に働きかける力があります。

植物性の乳酸菌は、どの種類においてもこのような特性があります。

特にぬか漬けには、乳酸菌が多く含まれていますから、 毎日でも食べていけば便秘知らずの腸になることでしょう。

アレルギーに効果のある乳酸菌

アレルギーは小さな子供から大人まで、多くの人が持っています。

その中でも子供の場合はその症状が重篤になる傾向性があり、 アレルゲン摂取による死亡事故が多発しています。

重篤なアレルギーを持つ人は、病院の処方により適切なものを摂取してください。

もし乳酸菌がアレルゲンという場合も考えられる場合は、医師に相談の上、お試し下さい。

ここでは、花粉症やアトピーといったアレルギーに効果が期待できる種類の乳酸菌を紹介したいと思います。

・kw乳酸菌

キリングループが開発した乳酸菌で、100種類もの乳酸菌株を使用してマウス実験を繰り返し、 アレルギー改善に効果のある乳酸菌をと発見されたものです。

白血球の数を正常化しバランスを整えることで、アレルギー症状を緩和します。

アレルギーに効果があると謳われて、 多くのkw乳酸菌を使用した商品が販売されるようになりました。

その種類も乳酸菌飲料 やヨーグルト、それにサプリなどと多様です。

アレルゲンも複雑なので、万人に向くとは言い難いかもしれませんが、 摂取してみて合うようなら飛躍的にアレルギー症状が緩和します。

・lgg乳酸菌

lgg乳酸菌はアトピー性皮膚炎や花粉症に効果のある乳酸菌です。

妊婦がこの乳酸菌を摂取したところ、誕生したベビーがアトピーになりにくいという研究結果が出たことで、 妊婦の中で人気が出ました。

もともと、lgg乳酸菌は人間の腸から分離した乳酸菌で胃酸や胆汁にも強く、 生きたまま腸まで届く乳酸菌です。

人間の腸に住む乳酸菌が根本にあるので、免疫に働きかけしやすいのかもしれません。

商品化されていますから、花粉症の季節には摂取したい乳酸菌です。

また、肥満予防にも効果がある事が分かっています。

・エンテ・コッカス・フェカリス菌(EF乳酸菌)

EF乳酸菌は発見されたのが古く、100年も前です。

乳酸菌の中では腸球菌と呼ばれる種類に属します。

白血球を強化する乳酸菌として知られており、 免疫力が向上することで花粉症などに効果があると言われています。

花粉の季節になったら、試してみてください。

サプリとして市販されています。

免疫力が上がれば風邪を引く回数も減りますから、病気にならない体を作るのに役立ちます。

・乳酸菌BB536

生きたまま腸に届き、腸内で乳酸や酢酸を生成します。

乳酸菌BB536は腸の蠕動運動そして、消化活動を活発にします。

便通が良くなり、便秘を悪化する前に解消することができます。

腸内環境を整えることに関しては、他にも難病指定の潰瘍性大腸炎にも効果が認められています。

また花粉症や慢性鼻炎などのアレルギー症状を緩和させることでも注目されています。

便秘とアレルギーの両方に悩みのある人には是非おすすめしたい乳酸菌です。

・エンテロコッカスフェカリス菌EC-12株(乳酸菌ec-12)

もともと人の腸内に生息している乳酸菌です。

とても小さな乳酸菌で、普通の乳酸菌の5分1程しかありません。

それゆえ、サプリに加工する際にはより多くの乳酸菌を腸に届けることが出来ることが売りです。

アレルギーや口臭に効果があります。

副鼻腔炎などに罹患すると、口臭も気になるようになりますが、 そうしたニオイもこの乳酸菌で緩和することができます。

一朝一夕というわけには行きませんから、長期戦でアレルギーや口臭予防に活用してみてください。

関連ページ:乳酸菌で口臭が消える!?

・クレモリス菌

クレモリス菌はカスピ海ヨーグルトに含まれる乳酸菌です。

市販でも手に入りますが自家製のカスピ海ヨーグルトを作ってる家も多いです。

クレモリス菌は、アトピーなどの皮膚炎に効果があります。

血液中のコレステロールや血糖値を正常化する事でも知られています。

免疫力の向上にも繋がりますので、ヨーグルトとしても、 サプリとしても気軽に手に入りますので、定期的に摂取したい乳酸菌です。

東ヨーロッパではアレルギー体質の改善というよりも、美容や健康維持のために摂取しているようですから アレルギーに体質の改善と共に、美容に効果を期待したい女性向けです。

肌を整えるのに効果のある乳酸菌

女性であれば、肌のコンディションはいつも気になります。

老化は肌に一番出てしまうものです。

いつでも綺麗にしていたいものです。

乳酸菌は腸内から綺麗にして、皮膚の健康を守ります。

皮膚に有害物質が汗として出ないようにするためには、腸内環境がものを言います。

腸が綺麗で、ダメージが少ないほど、肌にも艶が蘇ります。

悪玉菌が増えて腸にダメージが及ぶと、腸管に傷がついて、そこから血液に有害物質が流れ出してしまうからです。

その有害物質は皮膚に到達すると、皮脂に混じり汗となって排出されます。

発がん性を伴う毒素なので、ニキビや肌荒れの元になるのです。

乳酸菌には美肌効果のある種類もあります。

腸内を綺麗にして素肌も美しくアンチエイジングしたいものですね。

ここでは肌を整える乳酸菌を紹介します。

・lb81乳酸菌

lb81乳酸菌は、日常的に食べることの多いプレーンヨーグルトの中に含まれています。

フランスのパスツール研究所が数年前に、lb81乳酸菌には老化防止に効果があることを突き止めました。

と同時に、美肌にも効果があることが認められています。

継続して摂取することで、乾燥して水分を失った肌が弾力を取り戻し、 素肌年齢が若返るという報告もなされています。

ヨーグルトパックの際に使用するのも、概ねプレーンヨーグルトですが、 食べてよし塗ってよしの効果で女性の強い味方です。

長寿大国日本では、 乳酸菌の多く含まれた漬物を昔から日常的に食べていました。

研究も進んで乳酸菌が見直される昨今、 このような美肌効果の乳酸菌も選択肢に入れて日々の美容に役立てたいものですね。

・ナノ型乳酸菌

ナノ型乳酸菌というのは、エンテロコッカス・フェリカス菌を乾燥させて、ナノ化した乳酸菌です。

殺菌乳酸菌で、ウイルスなどの病原菌に対して、強い抵抗力を持ちます。

ナノ化していますので、より多くの乳酸菌を腸内に送り込むことができますので、 効果も高くなっています。

長野県のすんき漬けと言われる漬物には、このナノ型乳酸菌が含まれています。

長野県は長寿県としても、日本のみならず世界的に知られていますが、 ナノ型乳酸菌には老化防止の作用があることが分かっています。

免疫力を向上させて、肌の老化を食い止めて若返らせる事から、 美容に興味のある層からの支持を集めています。

・有胞子性乳酸菌

有胞子性乳酸菌の最大の強みは高温に耐えられることです。

加熱処理しても死滅しにくいことで注目を集めています。

具体的には、85℃以上でも死滅しません。

普通の乳酸菌ではそうはいかず、70℃で死滅してしまいます。

また多様な成分の中にあっても乳酸菌としての形状を保ち、 酸や糖などに強いことからお菓子などに混ぜて使われます。

有胞子性乳酸菌は腸内でビフィズス菌を増やすのに貢献します。

急速に腸内環境が整うので、肌の安定感も感じられやすいのです。

そこから美容に良いという評判がたち、サプリなどが飲まれています。

ビスコという焼き菓子にも使用されていますから、 おやつ感覚で食べていると肌のきめも細やかになるかもしれませんね。

免疫力を上げることに効果のある乳酸菌

年を取ると、腸内環境が悪くなりやすいことから免疫力も停滞します。

善玉菌の数自体が減少してしまいますので、 少しの不摂生から取り返しのつかない病巣を生み出すことになります。

乳酸菌の種類には免疫力を向上させて、元気な体作りに効果を発揮するものがあります。

こうした乳酸菌を摂取することで、いつまでも腸内環境を10歳若く保ちたいものです。

腸の年齢が若ければ、血管年齢も相乗効果で若くなります。

動脈硬化などを防ぐことができれば、免疫力も上がって行きます。

最近疲れやすい・・というときに摂取して欲しい乳酸菌を紹介します。

・1073r1乳酸菌(R-1乳酸菌)

1073r1乳酸菌と聞くよりも、R-1乳酸菌と言ったほうが通りがいいかもしれません。

一時期爆発的なブームを巻き起こしたR-1ヨーグルトの中に含まれる乳酸菌になります。

ブルガリア菌と同じ種類で、ウイルスを撃退するナチュラルキラー細胞を増強する事で知られています。

結果的に免疫力が高くなり、インフルエンザに罹りにくいという特性を持ちます。

この報道がなされると、街中からR-1ヨーグルトが消えるという事態になりました。

現在は品薄という事もありませんので、安心して購入できます。

・n-1乳酸菌

n-1乳酸菌は、最近発見された新しい乳酸菌です。

胃酸に強いので生きたまま腸に届くタイプの乳酸菌です。

悪玉菌抑制効果があり、腸壁に密着して悪玉菌の入る隙を与えません。

生きて腸で活躍する乳酸菌なので、免疫力向上や体質改善に素早い効果をもたらします。

疲労が溜まって動きたくない日に摂取すると、腸内がすっきりして爽やかな気持ちになることも。

個々に体質の違いがありますから一概には言えませんが、素早く効果が感じられる乳酸菌と言えます。

・エンテ・コッカス・フェカリス菌(ETF-2001)

数あるエンテ・コッカス・フェカリス菌の種類のひとつで、 他の物と区別するためにETF-2001と命名されています。

球菌と呼ばれる形の乳酸菌で、衰えた免疫力に強い効果を促します。

主にTNF-アルファというタンパク質に直接働きかけることで、怪我などのキズや炎症に効果をもたらします。

免疫力が落ちると怪我が治りにくくなりますが、ETF-2001を摂取すると、 怪我やアザなどが治りやすくなることを身を持って体験する人も多いです。

怪我や傷は、外傷ばかりではなく内臓に関しても言えます。

免疫力が落ちると、胃が出血しやすくなりますが、 こうした内臓においても免疫力の向上に従い、治りが早くなります。

とにかく疲れが取れない、だるいというようなときに摂取してください。

おもにサプリとして販売されています。

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