乳酸菌には即効性があるのか

乳酸菌は長く継続することで効果が出る

乳酸菌が腸内環境を整えたり、アレルギーに効果があることで関心が高まって、久しいです。できれば、すぐにでも効果が出て欲しいと願うのが人間心と言えます。特に花粉症の季節は、即効性を主眼にしてサプリを選んだりしますから、すぐに効かないのであれば、意味がないと思うかもしれません。

しかし乳酸菌には即効性はありません。乳酸菌は薬ではありませんから、明らかな即効性を求めても性質が違うので魔法のように症状が緩和するということはないのです。腸内細菌である乳酸菌は腸内で乳酸や酢酸を作り出し、腸内を酸性にして悪玉菌から腸の健康を守る役割をします。しかし一長一短に腸内に善玉菌が増えるわけではなく
そのためには、まず腸内に巣食う悪玉菌を劣勢にしなくてはいけません。悪くなるのにもそれなりの時間が掛かったように、腸内が良くなるのも時間が掛かるのだと理解して欲しいと思います。

もし花粉症のような季節性のアレルギーなどで、即効性を求めるのであれば、花粉の季節から遡ること1ヶ月~2ヶ月前から乳酸菌サプリなどで備えてください。花粉が飛び始める前に飲み始めることで、いざ花粉の時期になった時に、軽度の症状で抑えることが可能になります。すでに花粉の季節が到来した後であれば、乳酸菌に過剰な期待を込めない方が無難と言えます。即効性を求めるのであれば、乳酸菌は不向きです。

すぐに減少してしまうので注意

乳酸菌は非常にデリケートな菌です。強い乳酸菌もありますが、それも総体的に見れば弱いと言って過言ではありません。熱に弱く酸にも弱いため外から乳酸菌を摂取しても死菌となって、腸内に到達します。死菌でも効果がありますから、そこは心配しないにしても、生きた乳酸菌の寿命は短く3日ほどで、腸内での働きを終えて死滅してしまいます。

死んだ乳酸菌は他の乳酸菌の餌になりますから、無駄にはならないのですが、問題はその後乳酸菌を摂取しなければ、腸内環境は元に戻ってしまう可能性があるという事なのです。不摂生が身に付いた人は、一時的に即効性を求めて、乳酸菌を熱心に摂取しますが、思ったよりも効果がなかったと思いやめてしまうと、せっかく腸内環境が良くなりかけているのに、またもや善玉菌が不足して悪玉菌の巣窟になってしまうのです。

こうした悪循環にはまらないように、常に摂取し続けて、即効性に拘らない姿勢が大切になります。乳酸菌を毎日摂取するなんて無理だと諦めてしまうのは早いです。乳酸菌はヨーグルトやチーズといった乳製品にのみ含まれるものではなく、味噌や醤油や漬物などにも含まれています。日本伝統の食事の中に乳酸菌は根付いているのです。自己限定せずに、日々乳酸菌を食べて健康を手にしてください。

継続するためには1日どの程度必要か

乳酸菌には即効性はありませんが、結果は後からついてくるものです。そこで日々どの程度の乳酸菌を摂取すればよいのかということですが、ヨーグルトであれば、1日200gから300gを目安にしてください。苦痛でなければ、500g摂取すればベストです。腸内環境に拘らないという、現在健康体の人であっても便臭がキツイと感じるなら。100gは摂取した方がいいでしょう。ヨーグルト以外にも、ぬか漬けなどからも高濃度の乳酸菌を取り入れることができますが、塩分などが多くなりますから、気をつけて摂取しましょう。

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