押さえておきたい難消化性と消化性の違い
健康に良いオリゴ糖ですが、大別するとまず2つの種類に分かれます。
ここをきちんと抑えておくことが大事です。
それは、大腸まで溶けずに届くタイプの難消化性オリゴ糖と、小腸や胃で消化してしまう消化性オリゴ糖です。
便秘などを改善したい場合の、整腸効果を期待してのオリゴ糖摂取には難消化性オリゴ糖を摂取しましょう。
何故なら、大腸まで届いたオリゴ糖こそが腸内に住むビフィズス菌の餌になり、結果的に善玉菌を増やすことができるからです。
野菜に多く含まれるフラクトオリゴ糖
野菜などに多く含まれているオリゴ糖が、フラクトオリゴ糖です。
砂糖の半分程の甘味を有しています。
整腸作用に長けています。
血糖値の高い人も、このフラクトオリゴ糖取り入れれば、かならず改善されます。
胃や小腸で吸収されないので、血糖値が急激に上がることがないからです。
主に玉ねぎ・アスパラガス・バナナなどに含まれています。
難消化性です。
虫歯予防にキシロオリゴ糖
たけのこやトウモロコシから採取されますが、微量なため、もっぱらの所樹木などに含まれる、 キシランから人工的に生産されています。
人工甘味料のキシリトールの原材料になっています。
キシリトールは、虫歯になりくいことが特徴です。
虫歯菌が活動しない環境を作ってくれるので、虫歯予防のガムなどに種類も豊富に使用されています。
難消化性です。
ダイエットに効果のある大豆オリゴ糖
数あるオリゴ糖の中でも、甘さが強い事で知られています。
砂糖に近い甘さを有しているのに、カロリーが低いことで、ダイエット甘味料として使用されることもあります。
消化性のオリゴ糖ですが、少量で善玉菌を増やす事が確認されているそうです。
腸に届きにくいにもかかわらず、整腸作用を持つオリゴ糖なのです。
母乳に含まれるガラクトオリゴ糖
フランスでオリゴ糖が発見された時に、最初に発見されたのが、母乳のオリゴ糖でした。
言わば、原点ともいえるオリゴ糖です。
母乳や牛乳の初乳からしか本来は生成されませんから、 人工的にβ‐ガラクトシダーゼという種類の乳糖を酵素反応させて作ります。
整腸作用がありますが、牛乳などのアレルギー患者は下痢などの症状が出る場合があります。
難消化性です。
調味料に多く含まれるイソマルトオリゴ糖
清酒やハチミツ、それに味噌や醤油など、主に調味料の中に存在するオリゴ糖です。
人工製造可能で麦芽糖とα-グルコシダーゼを使い酵素反応で製造します。
イソマルトオリゴ糖は、トウモロコシの澱粉からも作れますので、人工製造しやすい種類のオリゴ糖です。
性質はキシロオリゴ糖に近く、虫歯予防にも活躍しますが消化性オリゴ糖なので、腸には届きにくくなっています。
自然な甘味の乳果オリゴ糖
ヨーグルトなどに少量の乳果オリゴ糖が含まれていますが、 少量しか含まれない為人工的に生成されることが多い種類のオリゴ糖です。
甘さの性質は砂糖に近いので甘味度も砂糖に近いのが特徴です。
難消化性なので、整腸作用には定評があります。
性質はフラクトオリゴ糖に似ています。
関連ページ:オリゴ糖とヨーグルトの素敵な関係
天然物の強みをいかすビートオリゴ糖
甜菜(てんさい)
ラフィノースとも呼ばれている、ビート(甜菜)を主原料としたオリゴ糖です。
ビートオリゴ糖の良いところは人工製造されることなく、ビートから天然採取されることが多いのです。
ビートをクロマトグラフ法という製法で分離精製して結晶化させることで完成します。
甘味は少ないですが、オリゴ糖が本来持つ良さを全て持ち合わせていますので人気があります。
ラフィノースは、スイスから輸入して使用している人も多いようです。
スイス製のものは、農薬を使わずに甜菜を育てている種類もあるので、自然派の人々には重宝がられています。
難消化性です。
関連ページ:オリゴ糖の中でもラフィノースの効果はすごい
リンゴから新しく発見されたアラビノオリゴ糖
新しく発見されたリンゴの中から発見されたのが、アラビノオリゴ糖です。
リンゴペクチンの中に存在して、鎖式化合物の分子構造で主鎖から枝分かれした部分を構成しています。
まだまだ研究途上のオリゴ糖ですが、独立行政法人農業技術研究機関果樹研究所において、有用細菌であるプロバイオテックス効果を認めています。
こうした、新しい種類のオリゴ糖の出現が新しいオリゴ糖の世界を広げるのかもしれません。
難消化性です。
甲殻類に含まれるキトサンオリゴ糖
ダイエット商品の中にキトサンオリゴ糖が含まれることが多いので、比較的知名度の高いオリゴ糖です。
蟹や海老などの外骨角から、キチンという種類の物質を生成することにより、オリゴ糖を作ります。
他のオリゴ糖同様に整腸作用があります。
難消化性です。